昨日の続きですね。
証を立てるには通常、以下の四診(ししん)を行います。
望診(ぼうしん)
動作や状態を見る。
顔色、舌、分泌・排泄物に対しても行う。
聞診(ぶんしん)
声や呼吸音、話し方を聞く。
聞診には匂いを嗅ぐ行為も含まれ、口臭や体臭を嗅ぐ。
問診(もんしん)
症状や病歴、生活習慣など話を聞く。
痛み方、趣味、食べたものなど些細な所も聞くことがある。
切診(せっしん)
身体に触れて行う。
お腹に触れて行う、腹診、脈を診る脈診、ツボを触る切経等がある。
(大腸経に属するツボの図)
これらを行ったうえで、東洋医学特有の理論と組み合わせて証を立てるわけです。
証を立てる事は弁証(べんしょう)と言います。
※東洋医学特有の理論は説明すると長くなるので割愛(;´∀`)
メジャーな所で行くと八網弁証(はっこうべんしょう)と言われるものがあります。
表裏・寒熱・虚実・陰陽といったルールに沿わして証を立てます。
その症状を出している原因は、
表面にあるのか、裏面(内面)にあるのか。
冷えが身体に篭っているのか、熱が篭っているのか、
虚している(体力が無い)、実っしているのか(悪いものが体にある)
と言った風に一つずつ分けて考えていきます。
※陰は裏、寒、虚が含まれ、陽には、表、熱、実が含まれます。
ルール通りにピタッと陰の症状ばっかりという場合もありますが、
陰陽混在していることもあります。
その場合はどちらの占めている割合が強いか、
緊急性が高いものは何なのかを考えた上で証を立てます。
長々と文章を書いてしまいましたが、
漢方薬を出す場合は先に書いた四診を経て、これらの弁証が行われているのが通常です。
※現在の医科で貰う漢方薬は症状のみから逆引きして出すこともある為、
詳細な弁証が行われず、この症状にはこの漢方という出し方をする場合もあります(;´Д`)
見る人数が多いからパターン化して時間をかけない様に工夫しているんでしょうね。
漢方薬は使い方によっては効果が望めますが、
使い方が悪いと効果が出ないどころか悪化します。
もし弁証されずに出された漢方薬を飲んで不調が起こっている方は、
一度漢方専門医等に弁証して貰うのをお勧めします\(^o^)/
長々と読んでいただきありがとうございました。
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